モミジと苔

ベランダで愉しむ作り方と育て方

苔(コケ)は手におえない!

チェコの生んだ最も著名な作家

カレル・チャペック不朽の名作

『園芸家12カ月 (中公文庫)』に

シダと苔(コケ)の記述がありました。

 

「10月の園芸家」より

「隠花植物となると、すくなくとも

シダ類を全部あつめたくなる。

ヒカゲノカズラ属だのコケ類だのになると

手におえないからだ。」

 

隠花植物(いんかしょくぶつ)とは

花が隠れている植物という意味で

シダ類、コケ類、菌類、藻類など

種子植物以外のすべての総称です。

 

生物を動く動物と動かない植物の

二つに分けていた時代の言葉で

菌類、藻類なども植物とされていました。

 

体験記のようなエッセイのようなこの作品

「園芸家12カ月」は1929年初版発行です。

今から88年も前の本なんですね。

 

そして

ヒカゲノカズラはシダ植物です。

北半球に広く分布し

日本でも北海道から九州に見られます。

 

和名は「日陰の葛」なのですが

実は日当たりが悪い場所には

生育しないようです。

 

ヒカゲカズラの姿は

大きめのコケ、スギゴケに似ているので

シダというよりコケに近いと

感じていたのかもしれませんね。

 

手におえないと書いてあるのは

もしかするとコケを育てようと

したことがあったのかもしれませんね。

 

 

このところ寒い日が続いています。

昨日は12月並みの寒さでした。

もうすぐ霜降ですね。

 

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