しっとりとしたシダの苔玉を
清明も末候(第十五候)
「虹始見(にじ はじめてあらわる)」
春雷の雨の後に虹が架かる頃です。
虹は太陽の光が空気中の
水滴に反射して見えるので
水滴の粒が大きいほど
色鮮やかに見えるそうですが
春の虹は淡くすぐに消えてしまいます。
東京では、このところの晴天つづきで
空気がカラカラに乾燥しているとのこと
大粒の雨がざあっと降らないことには
なかなか虹は見れそうもありません。
気象庁の観測データによると
東京など都市の湿度は年々減少傾向で
都市化が進むと気温は上がり湿度は下がる
という長期的傾向がはっきりと現れているようです。
昔の日本人はもっと湿度が高い空気の中で
暮らしていたいたようです。
空中湿度が高い環境を好む
苔(コケ)やシダ植物は
ごく自然に傍らにあったのでしょう。
四月も中旬になり
シダの新芽がどんどん伸び始めています。
うずまいた新芽が伸びる様子には
独特の趣があるように思います。
しっとりとしたシダとハイゴケの苔玉を
テラリウムにして部屋の片隅に飾り
瑞々しい緑を眺めてみれば
ほんのひとときだけでも
乾きを癒せるかもしれませんよ。
苔玉-216
ハイゴケ
プテリス エバージェミエンシス
苔玉の直径:約6.5cm
全体の高さ:約11cm