街道をゆく28・苔と大紅葉
韓国の済州島は
古代、耽羅という国だったとのこと。
苔(コケ)と紅葉の記述がありました。
まずは苔。
「神仙島」より
「ただの地表から、
苔や草におおわれた
岩の道を淵まで降り、
あらためて見あげると、
淵は岩の柱に
かこまれていることがわかる。」
済州島の観光スポットのひとつ
天帝淵の描写のなかに苔が登場。
済州島は熔岩流が全島をおおっていて
熔岩の下を伏流水が流れているそうです。
苔と熔岩は相性が良いですね。
そして紅葉と黄葉。
「モンゴル帝国の馬」より
「やがて私どものバスは、
大紅葉のなかに入った。」
大紅葉=だいこうよう、です。
オオモミジではありません。念のため。
この日は十月三十一日。
漢拏山の中腹越えの道路
標高690メートルあたりです。
木々は黄や紅に
大紅葉していたようですね。
司馬さんは
「漢拏山の大いなる黄葉を
夕日のなかでみたいと思い」
(俳句「颱風来」より)
十月下旬に出発することに
したのだそうです。
冬至を過ぎたというのに
今夜は暖かい風が吹いています。
明日までは気温が高いとのこと。