街道をゆく26・楓(カエデ)
苔(コケ)、シダ、モミジが
たくさん登場すると期待しましたが
楓と苔が一度登場するだけでした。
まず楓(カエデ)です。
「嵯峨散歩 水尾の村」より
「赤い鳥居のむこうに、
蒼寂びたわらぶきの茶屋があり、
鳥居の手前にも似たような茶屋がある。
鮎を食べさせる家々で、坂といい、
楓の樹叢といい、なまの景色を舞台にして
上質の演劇ができそうなあたりである。」
嵯峨鳥居本(とりいもと)の描写です。
このカエデの種類はわかりませんが
タカオモミジもあるでしょうね。
モミジと名のつくイロハモミジ
オオモミジ、ヤマモミジは
すべてカエデの仲間です。
タカオモミジ(高雄モミジ)は
イロハモミジの別名です。
ちなみに「楓」という字は本来
フウという別の植物のことでした。
カエデを表す字は「槭」。
いつのまにかかわってしまったようです。
ところが
中国で「三角楓」はトウカエデのこと
葉がフウに似ているのだそうです!?
まぎらわしいですね。
次は苔です。
「仙台・石巻 千載古人の心」より
「ふたりは碑面の苔をぬぐい、
一字ずつ解読した。」
歌枕の「壺の碑(いしぶみ)」として
世に知られるようになったのだそうです。
昨日は夏日でした。
今日は爽やか秋晴れです。
来週は寒くなりそうだとのこと。