モミジと苔

ベランダで愉しむ作り方と育て方

街道をゆく23・葦(アシ)

街道をゆく23』は南蛮の二回目

ポルトガルです。

 

残念ながら今回も

苔(コケ)もシダもモミジも

登場しません。

 

和風?な植物としては

葦(アシ・ヨシ)が登場します。

 

リスボンの駅」より

ポルトガル領に入ると、

牧草地には草がよく育ち、

点在するオリーヴなどの

樹林の密度も濃くなった。

まれに細流を越えたり、

小さな湖沼の岸を過ぎたりしたが、

そこにおどろくべき植物が生えていた。

葦(あし)であった。

(中略)

私ども水辺の民は、

葦を見ると、変に安堵するところがある。

葦が生えている以上、

稲も育つだろうという弥生人以来の

遺伝(?)が頭をもたげるらしい。」

 

豊葦原(とよあしはら)の瑞穂の国

の葦ですね。

 

身近なところでは

すだれや葦簀(よしず)の材料

として知られています。

 

葦はイネ科の多年草

温帯から熱帯にかけての湿地帯に

分布するようです。

 

ポルトガルは一年を通して温暖で

司馬さんは

「いわば常春(とこはる)といっていい。」

と書いていますから

葦が育つ気候なのでしょう。

 

ちなみに

「ベランダ」という言葉は

もともとポルトガル語だったのですね。

 

 

処暑をすぎました。

朝夕はすこし涼しいようです。

来週はもう九月ですね。

 

街道をゆく司馬遼太郎 23・南蛮のみち2

街道をゆく〈23〉南蛮のみち2 (朝日文庫)

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