モミジと苔

ベランダで愉しむ作り方と育て方

街道をゆく2・コケにされ

街道をゆく2 韓(から)のくに紀行』

すべて韓国紀行で

苔(コケ)は登場しなかったのですが

最後の章「近江の鬼室集斯」に

苔(コケ)の記述がありました。

 

滋賀県蒲生郡日野町にある

鬼室神社(きしつじんじゃ)の描写です。

 

「社殿は瓦ぶきで、

社殿というより神楽をあげる舞台らしい。

その背後に、

神殿が小さく苔の上に置かれている。」

「そのそばに樹齢四百年ばかりの

杉がそびえている」

 

検索した写真で見ると

杉の大木の根元あたりに

緑の苔が広がっているようです。

 

写真ではコケ植物の種類までは

よくわかりません。

杉の木の根元に生える苔には

ホソバオキナゴケ(山苔)なども

ありますが違うようにも見えます。

 

ところで

大邱のマッサージ師」という章に

司馬さんがホテルのフロント係に

コケにされた話しが出てきます。

 

「こけにされてしまうのも業っ腹だから」

と書かれてあります。

 

マッサージを頼んだところ

十倍もの料金を取られたのだそうです。

 

ここでいうコケは

もちろん苔ではなく「虚仮」。

虚仮にするとは

馬鹿にする、あなどるという意味。

「虚仮」は仏教用語で苔とは関係ありません。

街道をゆく3』へつづく(いずれ)

 

街道をゆく2 韓のくに紀行』

街道をゆく (2) (朝日文芸文庫)

 

冷たい雨が数日続いた後の

よく晴れた日の朝の道路わき

ギンゴケの緑が鮮やかでした。

 

来週はもう霜月です。

 

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